横岳へ抜ける大同心ルンゼ2027年に海外遠征に行く予定の仲間の強化訓練で八ヶ岳へ。今回の目標は小同心クラック。前日の降雪から積雪が20cmほど予想され、風速は標高3,000mで30m弱との予報。小同心クラックは狭く急な大同心稜を上がり大同心の南側を大同心沿いにトラバースして取りつきに向かいます。大同心稜の積雪によるラッセルの状況と登り切った場所での風の状況で登攀を判断することに。登れなくても大同心と小同心の間にある大同心ルンゼにも転身可能。小同心クラックは、4級程度のクラック内を2ピッチ登る高度感のある手ごろなルートです。山行のスタート:美濃戸から登山口は美濃戸。この時期は美濃戸に上がるまでにチェーンは必須になります。特に最近の1月は暖かく地面の氷がむき出しになったり、氷に薄く雪がついただけの状態となりスリップしやすいです。スタックすれば救助隊の車も上がれなくなるので救助隊の到着が遅れます。雪の状況に合わせて四輪にチェーンをまくなどしましょう。美濃戸からは北沢を赤岳鉱泉まで進みます。拠点:赤岳鉱泉2時間ほどで赤岳鉱泉に着きます。風が強い稜線での準備は大変なので、ハーネスやギアを付けアイゼンも装着します。赤岳鉱泉を後にして、硫黄岳方面に進み最初の沢「大同心沢」にはいり、しばらく進み右岸側の稜線に乗ると大同心稜です。狭く急な稜線を2時間ほど上がると大同心につきます。トレースは雪で埋まっており、終始くるぶしラッセルでした。 大同心稜上部、目の前の岸壁が大同心バリエーションルート:大同心ルンゼ視界も悪く、風は20m越え、岩場には着雪があり、時間も経過したので大同心ルンゼに転戦するも、ルンゼ入り口は強風が吹きあがります。1ピッチ(50m)をフィックスロープで登り、2ピッチ目のチムニーをトップロープで登り、懸垂下降で早期に離脱しました。体感温度としては-20℃~-30℃弱、呼吸でバラクラバ(目だし帽)が凍り、髪もまつげも凍る世界。久々に八ヶ岳らしい寒さでした。大同心ルンゼ小同心クラック一人での行動はしないで、ペアになったら行動するようにして9人が無事に大同心ルンゼを下降。大同心稜の風がこない場所に着くと晴れて小同心が現れました。今回はあいにくのコンディションで小同心クラックには登れませんでしたが、大同心稜から大同心ルンゼを厳しい状況で登れ良い訓練でした。厳しい状況での登山は危険が伴いますが、必要不可欠な経験値でもあります。安全に危険を体験することで安全管理や危機管理能力も高まります。しっかり準備して海外遠征に臨みたいと思います!