八ヶ岳冬季バリエーションで最も人気ルートマウンテンレスポンダーで赤岳主稜の登攀に同行。同時登攀で登りながら、登り方やビレイ方法などを教えながら登りました。八ヶ岳の冬季バリエーションでも大人気で阿弥陀北稜の次の目標とされるのが赤岳主稜。全5ピッチのルートで、中盤の3~4ピッチ目は3回にきるので実質は6ピッチになるルートで、Ⅲ~Ⅳ級で岩壁と雪稜で構成されます。核心は1ピッチ目(Ⅳ⁻)の離陸と5ピッチ目(Ⅲ)。雪の状態でも変わり、5ピッチ目は支点も少なく高度感では1ピッチ目より大変に感じるかもしれません。1ピッチ目 チムニー Ⅳ⁻文三郎尾根の石碑又はその一段下から取りつきにトラバース。このトラバースが降雪後は雪崩の通り道なので注意が必要です。目指すとりつきのチムニーは、左上部に捨て縄があり目印となります。チムニーに着いたら離陸が核心。雪があればアックスの打ち込みで登れますが、雪がない時は乏しいホールドでバランスを取って登ります。主稜のもっとも楽しい部分でもあるので、ここはA0などしないで登れるようにトレーニングをしてから挑戦してください。チムニーを抜けたら右奥に進めば終了点があります。2ピッチ目 岩雪稜 1ピッチ目終了点から左側の岸壁を左に巻くように登り始め稜線に上がります。たまに右に行こうとする方がいるのでルートファインディングに気を付けてください。稜線に乗ったら落石を起こさないように登りましょう。ここでの落石は1ピッチ目のチムニーに落ちていきます。2ピッチ目終了点で初めてのセカンドビレイ3~4ピッチ目 岩雪稜 全体で200mくらいあり、中間岩稜を挟んで登ります。支点はハーケンやハンガーボルトが数個あるので、ビレイできる場所にある物で適宜取ります。4ピッチ目最終ピッチ。奥が上部岩壁5ピッチ目 Ⅲ テラスから目前の岩壁を登っていきます。最初はハーケンなどはないので注意が必要です。10m程上がるとハーケンがあり、トラバース気味に奥まで進み行き止まりのチムニーが正規ルートです。チムニーの入り口にハンガーボルトがあります。隣のフェイス状も登れますがグレードはⅣ⁻となります。チムニーを抜けるとハンガーボルトがあり、そこで切るか、岩稜をもう少し上がればピナクルで切ることもできます。1ピッチ目より高度感はあり、支点も乏しいので難しさを感じるかもしれません。コンテで登山道へピナクル以降はマルチピッチで行ってもいいですが、コンテでも行けます。150mほどで登山道に出ます。そのまま北峰から南峰へ 登山道に出たら北峰は目前、そのまま南峰まで行きウィニングロードを歩きましょう。南峰につけば達成感と高揚感で笑顔になります。記念写真をお忘れなく。赤岳主稜は、アイゼンを使用してのクライミング、岩雪稜と、冬季バリエーションの醍醐味を味わえるルートです。6ピッチという長さも丁度よいです。しかし、天気を読み間違えれば難易度も上がります。風も北西風の影響を受ける場所なので凍傷や低体温症にもなります。登攀待ちで停滞となる時もあります。取りつく時間と自分たちの登攀能力をしっかり理解したうえで挑戦してください。数年おきに救助があるのも事実です。冬期バリエーションはクライミング技術のみでなく、雪の状態、天候や風、他のパーティーの状況などを客観的に判断できなければリスクは高まります。今回はマウンテンレスポンダーで同行でしたが、自分たちでスタカットで登れ、登攀後のやり切った顔が素敵でした。「もう一回行きたい!」とのお声もいただきましたが、次は二人でお互いリードしていない場所をリードできるといいですね。楽しいバリエーション、しっかり準備をして挑戦してください。